2014年2月6日木曜日

かれは何故死んだのか?

内閣府の男性職員が変死するという不可思議な事件が起きました。

事の経緯は、1月20日、30歳の男性エリート官僚が北九州市の沖合いをゴムボートで漂流しているところを発見され、その後、死亡が確認されたというものです。死因は、外傷もなく、凍死ではないかという推測です。

これまでの彼の行動にも非常に不可解な点が多く、ますます謎は深まるばかりです。官費でアメリカに留学しており、そこから韓国のソウルで開かれる経済セミナーに参加するために渡航しています。しかしそのセミナーには出席しておらず、ソウルではゴムボートと船外機を購入し、釜山で受けとっています。さらに、自分の荷物を「アレックス」という偽名によってホテルへ預けているのですから、いったい何を計画していたのか、まったくミステリーです。

何らかの理由により日本へゴムボートで渡ろうとしたのでしょうか。しかしながら、釜山から北九州までの距離は200キロもあり、明らかに不可能であり、無謀です。それに対馬海流によって、流れ着いたとしても鳥取や島根の日本海側にたどり着くはずです。対馬までは50キロほどですからゴムボートで渡れないことはありませんが、波の高い冬の海に乗り出すのは無理です。エリート官僚の彼にとって、これらを理解できたことは想像に難くありません。

それでは一体かれの真の目的は何だったのでしょうか? まず考えられるのは、発見された北九州の沖合いの響灘まで何者かによって運ばれ、みずからボートに乗って上陸を試みたのか、または殺意をもって強制的にボートに乗せられ海上へ放置されたのではないでしょうか。はたまた沖合いでの麻薬などの取引の途中、誤って海流に流されてしまったのでしょうか。

内閣府の職員であったことを考慮すると、北朝鮮の事情を探る目的のため何らかの政治的な密命を受けており、一連の諜報行為が発覚して組織により見せしめとして送り返されたのでしょうか。金正恩体制の実質上のナンバー2と見られていた張成沢が粛清された直後でもあり、ナゾは深まる一方です。氏名も今だに公表されていませんし、政府側からの説明がないのも腑に落ちません。

一体かれは何故死んだのでしょうか?


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