2014年11月6日木曜日

中国漁船によるサンゴ密漁について


小笠原諸島海域での中国漁船によるサンゴの密漁が問題になっています。彼らの法を無視した傍若無人な蛮行には憤りを覚えます。まるで他人の庭に無断で入り込み、堂々と植木を根こそぎ盗んでいるようなものです。

日本側の抗議に対してAPEC開催をひかえる中国は、従来からの態度を柔軟にし、監督を強化すると返答しているようです。それにしても納得ができません。人の家にズカズカと押し入り、ものを盗んでおきながら何ら処罰もせず、ただ今後は漁民たちに止めるよう指導するとは、まったく理解に苦しみます。まずは盗んだ赤サンゴを没収し、日本側へ謝罪とともに返還するのがスジのように思います。

日本政府または外務省も、自国領海内での無法行為に対して、中国側に「監督を強化する」と言われて、「はい、それではお願いします」では、なんとも情けない。それよりも、「この件に関する貴国の対応に関わらず、わが国の領内におけるいかなる違反行為も法に則り厳重に取り締まります」と、どうして明確なメッセージを出せないのでしょうか。軟弱な外交姿勢は、さらなる問題をひき起こします。

懸念材料としては、このまま中国漁船による密漁を続けさせてしまうと、中国側は「監視船」などと称して船舶を小笠原海域へ差し向けて海洋行動の既成事実を積み上げ、フィリピンと揉めているスプラトリー環礁の領有権問題のように、小笠原諸島へと次第にその触手を伸ばしてくるのではないでしょうか。

このような中国側の姑息な策謀を挫く観点から、日本は早急に警戒監視体制を強化し、断固たる態度をもって、密漁をしている中国漁船を排除しなければならないと思います。日本としてそのように毅然たる行動をとるということは、主権国家として当然のことです。

しかしながら不思議なのは、東京都に属する小笠原諸島海域での中国漁船よる密漁について、都知事である舛添知事が一切抗議の声を上げていないことです。中国にすり寄っていた彼にとっては都合が悪いのでしょうか。

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