数年前、ある旅行会社のパッケージ・ツアーに参加し、老夫婦で北海道旅行に行ったそうです。そのツアーの『ウリ』は、美しいオーロラが見れるということだったそうです。
ツアーの申し込みする前は、「北海道でオーロラが見れるわけがない」と半信半疑だったそうですが、「ま、いっか」と、ロシアとの国境に近い凍りつくような最果ての地まで足を運んだそうです。
両側に大量の雪が積もっている道路を延々とバスに揺られ、暗くなってやっと現地に到着したかと思ったら、あたり一面すでに濛々(もうもう)とした煙に包まれていたそうです。
どうしたんだろうと思って見ていると、現地スタッフが大量のマキを燃やしていて、その場は煙で充満していたそうです。まるで煙の中にいる様な状態だったようです。
夫婦ふたり咳き込みながら、滑りやすい雪面をソロソロと歩いていると、突然、煙でおおわれた夜空に色とりどりのレーザー光線が掃射されたそうです。
それを見た途端、開いた口がふさがらなく、煙が目に染みて涙は出るわ、寒いわ、凍りついた路面で滑って転びそうで怖いわ、散々だったと言ってました。
「ナニコレ? これがオーロラってこと??」
これこそ、まさに「ぼったくり」というのでしょうかねぇ。