2012年3月17日土曜日

アタマに「ヤ」のつく自由業

あるアメリカ人から聞いたウソのようなホントの話です。

彼の奥さんは日本人で、彼女の実家は40年ほど前、広島で手広くベーカリー店を数店舗経営していたそうです。彼女の父親、つまりそのアメリカ人の義父は地元でも顔役で、極道の親分たちとも親交があったようです。

1970年代の広島というと、往年の菅原文太や松方弘樹などの大スターたちが活躍した日活ヤクザ映画などで有名なように、ヤクザの抗争が活発だった頃です。市内でもドンパチとやっていたのでしょうか。

そのアメリカ人によると、奥さんの実家に遊びに行くたびに、組の親分に連れられ、市内のバーやキャバレーなどで毎晩のように飲んだそうです。もちろん一切お金は払わなかったらしい。親分はいつも着流し姿で、懐にはハジキを忍ばせていたようです。

今でも忘れもしないと言っていましたが、ある日、いつものように親分に連れられ有名なキャバレーに高級車で乗りつけた時のことです。子分たちに先導され店内に入ると、先客たちを無理やり立ち退かせ、悠々とボックス席に座ると、ホステスたちに囲まれて、いかにも高い酒を飲んだそうです。

まるで映画の一シーンのようですね。しかしこんな話を聞くと、何とも懐かしい昭和の匂いがしてきます。

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