2013年1月16日水曜日

除染について

「手抜き除染作業」が問題になっています。

福島第一原子力発電所事故によって引き起こされた放射能汚染に対して除染を行っている作業員が、環境省によって定められた作業内容を守っていないという問題が朝日新聞によって明らかにされました。すべて事実だとしたら驚きです。洗浄に使用した水を回収せず側溝に垂れ流したり、集めた落ち葉などを袋に詰めず契約作業区域以外の崖下などに落としたりしていたようです。

いったい何のために除染をしているのでしょうか? 実際に作業をしていた人たちからも、みずから問題を認識していながらも現場監督者の指示に従っていたという報告が出されています。また契約発注元の環境省担当者も手抜き作業を把握していたようです。ただ呆れるばかりです。

除染には膨大な税金が投入されており、違法な作業をしていたとなるとそれ自体犯罪行為です。放射性物質の取り扱いを誤った場合、または不法投棄をした場合、当然逮捕されるのが常識です。これまでに降った雨などによって放射能物質もある程度洗い流されているので、いまさら除染をしてもその効果は限られているという意見もあるようです。しかしながら、不幸にも自分たちの土地を汚染された人たちにとっては深刻な問題です。単に契約工期を守るため「手抜き」をしていたとしたら非常に悪質で許されざることです。

それに加え、今回の除染を請け負った大手ゼネコン各社は、全国の原子力発電所建設でも契約をとってきた会社のようです。つまり、発電所建設で儲け、施設のメンテナンスで儲け、除染という放射能事故を起した後始末で儲けていることになります。御用学者同様、「原子力村」の住人にとって発電所は、どうも金のなる木のようです。

悲しい現実です。

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