3・11の東日本大震災や福島第一原子力発電所事故以来、地震や津波に対する意識が大きく変わりました。プレートテクトニクスという理論に基づく地震発生のメカニズムや、それに伴う津波など、その専門分野の学者ではない私たち素人でもある程度理解できるようになりました。
日本は、巨大な4つのプレート(太平洋プレート・北米プレート・ユーラシアプレート・フィリピン海プレート)が接して互いにぶつかり合う世界でも非常に珍しい位置にあります。東日本大震災の地震や津波は、まさにユーラシアプレートに太平洋プレートが長年もぐりこんで行くうちに接地面に莫大なエネルギーが溜まり、その限界点を超えた時の跳ね返りにより引き起こされたと云われています。
しかしながら、最近ニュースなどでとり上げられるようになった「活断層」に関しての知識はあまりないのが実情です。福井県の大飯原発再稼動の折に、敷地内にある「活断層」に関して頻りに指摘がありました。断層がずれるとその上部で直下型地震が引き起こされるからです。プレートによって引き起こされる災害は、地震そのものよりも津波による被害が大きいようですが、活断層の場合、地盤の「ずれ」と「揺れ」による家屋などの倒壊やそれに続く火災によって多数の人が亡くなります。神戸の震災はまさにこれでした。
講師の渡辺教授によると、三浦半島には5つの大きな活断層があるそうです。北から衣笠断層、北武断層、武山断層、南下浦断層、引橋断層です。先生の話によると、いまのところ北武断層が要注意だそうで、地質調査によると、どうも2千年周期で断層が動いており、ちょうど2千年ほど前に動いた形跡が見られるとのことです。つまり今後いつ動いてもおかしくないということです。恐ろしいことです。
いま出来ることは、その事実を受け止め、地震発生時の対応を今から家族で話し合ったり、家具などの転倒防止、避難場所の確認など、あらかじめ準備をしておくことが大切ではないでしょうか。つり橋の上に乗っているような地震大国ニッポンに住んでいる以上、これは運命とも言うべき避けては通れない現実のようです。
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