ほかの人たちに羨ましがられる地位と名誉を得たこと? それとも、たくさんのお金を稼いで裕福な生活を手に入れたこと? はたまた、誰もなしえない偉業を達成したこと?
「成功する」とはどういうことか、個人により「成功」について様々な考え方があり、解釈の違いがあるでしょう。つまり、これはあくまでその人の価値観の問題であり、どのような場合に「成功した」と感じるかは、人それぞれです。
しかし今般のASKAの犯した罪を考えると、「成功する」というのは何なのか? 過去にミリオンセラーをとった楽曲をつくり、スターダムに上り詰めた一人の人間として、人生において彼は「成功した」のでしょうか?
「禍福は糾(あざな)える縄の如し」という言葉があります。幸福と不幸はそれぞれ縄のように紡がれていて、生きていれば幸福感に包まれている時もあれば、また不幸のどん底に突き落とされる時もあります。
しかしながら、自ら麻薬に手を出し、非常な努力の末に手に入れた「成功」をドブに捨てるとは、あまりにもったいなく、情けない。自業自得だと言ってしまえばそれまでですが、ただ今回の事件により、彼の過去の栄光は水の泡となってしまうでしょう。
かつてラジオで聞いた話に、「人の一生はすべてがプロセスであり、成功したかどうかは、そのひとの死ぬ直前までわからない」というのがあります。
生きていれば失敗してつまづくこともあり、頑張ってうまくいくこともあります。しかしそれはあくまでも一連のプロセスであって、最終的な人生の結果ではないということです。しかしながら、日々、一生懸命に努力をし、正直に真面目に生きるということが大切なようです。
そんなことをツラツラと考えると、「成功する」ということは、獲得した地位や名誉やお金によって決められるものではなく、人生最後の日に、「振り返ってみると、これまで山あり谷あり、いろいろとあったが、いまは総じて自分のいままでの生き方に満足している」と思うことができることかもしれません。
ASKAには、犯してしまった罪をこれから悔い改め、真っ当な人生を送って欲しいものです。そして、アーティストとして、また一人の人間として、「成功した」と思えるような日が来ることを祈っています。
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