2014年5月20日火曜日

PC遠隔操作事件について

PC遠隔操作事件の真犯人は、やはり片山被告人でした。

自分で書いたメールを河川敷に埋めたスマートフォンから指定時間に自動送信させるという、ほかに真犯人がいるように偽装した手口は驚くものがあります。

また、自らの公判中に送信させるという、アリバイ工作の意図もあったようです。まさにIT技術を屈指して、犯した罪から逃れようとした行為は卑劣です。IT社会の現代に特有な、いままでにない新しい形態というべき犯罪です。

今回の事件は、まるで『古畑任三郎』や『相棒』などのドラマの筋書きのようです。つまり、犯人が実際の犯罪の後にとった行動によってアシがついてしまうというストーリーです。まさに劇場型犯罪といえます。

それにしても彼は何故そこまで社会に対する不満や恨みを抱くようになったのでしょうか? 『自分はまったく悪くない。この世の中の他のすべての人たち、また自分を取り巻く社会が悪いんだ。』という、究極の自己中心的で身勝手な被害者意識をもっているようです。

また、『自分はこんなに愛しているのに、どうして彼女は自分のこの気持ちに応えてくれないのか』といった、ストーカー特有の一方向的な心理に通ずるものがあるようです。

これらの犯罪者に共通しているのは、人づき合いが苦手で、他人とのコミュニケーションがとれず、自分の殻に閉じこもりがちな性格があるように思います。自分だけの小さな世界でものを考え、人の痛みや立場を思いやることができない、まだ大人になりきっていない人間であるようです。

しかし一方で、『自分の存在を知ってもらいたい、人に認められたい』といった、自己顕示欲が旺盛であることも特徴です。事件を起こして社会の注目を受けたいという強い欲求があるようです。

親のしつけや学校教育が悪いとか、はたまた現代の人間関係の希薄さに遠因があるとか、さまざまな意見があるでしょうが、これからも同様の犯罪が続くことは確かでしょうね。

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