2010年5月23日日曜日

矢田堀景蔵について

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昨日、横須賀開国史研究会主催の記念講演会に出かけた。

ベイサイド・ポケットで午後2時15分から約1時間半ほどであったが、歴史好きにはワクワクする内容で、なかなか興味深く拝聴した。歴史時代小説家、植松三十里先生による矢田堀景蔵という、幕末に海軍総裁を務めた幕臣の話であった。

幕末、軍艦奉行であった勝海舟、幕府艦隊を奪って、箱館戦争で官軍と戦った幕府海軍副総裁、榎本武揚は歴史上有名であるが、この矢田堀については全く知らなかった。

その当時のエリートたちが学んだ幕府の学問所、昌平黌を卒業し、長崎海軍伝習所に生徒監として赴任、その後、鳥羽伏見の戦いでは軍艦奉行並として艦隊を率いて大坂湾に投錨している。慶応4年(1868)40歳の時には、幕府海軍総裁として、官軍に艦隊引き渡し交渉にあたっている。

その交渉中に榎本武揚が艦隊を奪って脱走するのだが、「自分たちは日本という国を守るために海軍を興したんだ。内乱のためではない」という思いによって沈黙を守る。維新後は、徳川家の移封に従って沼津に移住して、若者たちの教育に専念したらしい。

記念講演の後、平成18年度の新田次郎賞を受けた「群青」という小説を早速購入し、植松先生に署名をいただいた。今日から読み始めるが、いまから楽しみだ。


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