看護婦さん:「田中さ~ん、田中峰夫(仮名)さ~ん」
待合室:「・・・・・・」
看護婦さん:「田中さ~ん、いらっしゃいませんかぁ~?」
待合室:「・・・・・・」
看護婦さん:「・・・田中さ、アレ? あの隅で寝てらっしゃるおじいちゃんかしら」
待合室:「・・・・・・」
看護婦さん:「田中さん、田中さん、起きて下さい、次ですよ」
田中さん:「・・・あぁぁ、ずびばせん」
おじいさん、ヨタヨタ、ヨロヨロ、壁づたいに診察室へ。目の検査のため中は薄暗い。
お医者さん:「はい、そこに腰掛けて、アゴを軽くそこにのせて下さい」
田中さん:「・・・あぁぁ、はい」
お医者さん:「・・・ん? ちがう、そこじゃなくて、ここです」
田中さん:「・・・あ、あぁぁ、はい」
お医者さん:「はい、じゃあ、まっすぐ向いて、この赤い光をみてください」
田中さん:「・・・あ、あぁぁ、はい」
お医者さん:「はい、じゃあ、もっと大きく目を開けてぇ」
田中さん:「・・・あぁぁ、はい」
お医者さん:「はい、もっと大きく。もっとです、もっと」
田中さん:「・・・あぁぁ、はい」
お医者さん:「あの、もっと大きく目を開けないと、検査できませんよ」
田中さん:「・・・あぁぁ、はい」
お医者さん:「そうです、そう。もっと。はい、いいですよ。今度は右を向いてください」
田中さん:「・・・あぁぁ、はい」
お医者さん:「・・・ん? ちがいます! 顔を動かすんじゃなく、目を右へ動かすんです」
田中さん:「・・・あぁぁ、はい」
お医者さん:「・・・ん? ちがいます! 右ですよ、右! そっちは左!」
田中さん:「・・・あぁぁ、はい、ずびません」
お医者さん:「はい、そうです。動かないで、そのまま、そのまま」
田中さん:「・・・・・・」
お医者さん:「はい、次は下を見て」
田中さん:「・・・あぁぁ、はい」
お医者さん:「キョロキョロしない!! 下です、下!!」
田中さん:「・・・・・・」
お医者さん:「そうです、そう。はい、動かないで、そのままじっとして」
田中さん:「・・・・・・」
お医者さん:「・・・ん、あれ? 寝っちゃダメです、寝っちゃ!!」
田中さん:「・・・Zzzzz」
お医者さん:「ちょっと、ダメですよ!! 寝っちゃ!!」
看護婦さん:「田中さん、大丈夫ですか? 田中さん!」
待合室で文庫本を取り出して読んでいましたが、文章がまったく頭に入ってきませんでした。まるで志村けんのコントを聞いているようでした(瀑)
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