2010年6月9日水曜日

プロフェッショナルについて

先日、鳥飼玖美子氏の「歴史をかえた誤訳」を読みました。

日米の文化やものの考え方の違いによって起こった、歴史上の様々な誤訳について書かれた本です。日々英語に接している関係上、興味深く一気に読み切りました。

その中の話の一つに、アポロ11号で人類初の月面着陸を果たした時のエピソードがあります。月面に最初の一歩を踏み出したアームストロング船長の第一声は、

“This is one small step for man, but a giant leap for mankind”

でしたが、その当時、同時通訳をしていた通訳者たちは一瞬戸惑ったらしい。というのも、そのまま訳すと、

「これは人類にとっては小さな一歩ですが、人類にとっては大きな飛躍です」

となるからです。つまり、まったく意味が通じない。しかしながら、結果的には

「これは一人の人間にとっては小さな一歩ですが、人類にとっては大きな飛躍です」

となった。なぜ通訳者たちが戸惑ったかというと、どうもアームストロング船長が緊張と興奮のあまり、”man”の前に不定冠詞”a”を入れなかったかららしい。”man”だけだと「人類」と訳されるから。

それにしても、同時通訳者たちの感覚の鋭さには驚くばかりです。


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