2010年6月21日月曜日

紫陽花について

いまこの梅雨時期に咲く花で、紫陽花(アジサイ)がある。

ピンクや白、または、薄いブルーの大きな花は美しい。春の桜ほどではないが、ぼくにとって好きな花のひとつだ。それに、雨にしっとりと濡れて、路傍に咲いている花は情緒があって、特に好きだ。古くから万葉集などにも歌われているようだ。

幕末の長崎にいたドイツ人医師、シーボルトは、日本に滞在中、各地の様々な植物を採集し、日本人絵師にスケッチさせたらしい。そのひとつに紫陽花があった。シーボルトは、それに、「otakusa (おたくさ)」と名付けた。愛妾の楠本滝(お滝さん)からの命名である。

ふたりの娘が、日本女性で初めて西洋医学を学んだ楠本イネである。司馬遼太郎の小説「花神」では、四国の宇和島で、村田蔵六(後の大村益次郎)に医術を学んでいる。また、吉村昭の小説「ふぉん・しいほるとの娘」に詳しい話が載っている。

近いうちに、愛媛へ行って、楠本イネや、「坂の上の雲」の主人公たちの足跡を辿ってみたい。


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